吃音者の高校~大学時代までの実体験。1人暮らしはストレスの嵐

  • 2019年10月30日
  • 2019年11月28日
  • 吃音
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吃音の投稿もこれで連続で3記事目になりました。
実体験だから、かなりスムーズに自分の言葉で表現できているのではないかと思います。

今回は高校~大学時代の実体験で良かった点やきつかった点です。

高校時代

正直なところ、余り思い出がないです。ないと言うと変なのですが、友達と遊びの行動範囲が広がったり建築の学科にいたのですが勉強に目覚めたりもしました。町内の地元の高校に進学したので、中学からの知り合いも多かったのもあります。

部活でもキャプテンをすることはありませんでしたし、学校の授業も国語と英語はダメダメでしたがそれ以外は楽しく学べたと思っています。建築の専門的な授業では、当時の先生が明るい方で授業中もにぎやかでしたので発言もしやすい環境でした。

授業中の雰囲気が明るいと吃音者にとっては良い

授業ってどうしても先生に依存されるので、先生だけがよく喋るような授業だと教室内が重い雰囲気になりやすく発表の時に教室が完全に静まっているので、どもりやすかったです。
音もない空間に音を出すのが難しいからですね。たいていの人はカラオケのBGMがあれば上手く歌えるけど、何もないと上手く歌えないのと同じですね。静かな教室で1人で歌ってと言われると一般人でも難しいのに、吃音者にとっては更に難しいことです。

明るい雰囲気の授業ですと、当てられても発言するまでに小さい音かもしれませんがザワツキがあります。話し声があったり、ざわざわした雰囲気ですとその「音」でリズムを取れるので吃音者にとっては話しやすい環境になります。でも、これは慣れがいるのかなと思います。私も最初から上手く言えるようになったわけでなく、タイミングを掴むのは人によって違うかと思います。また、吃音は人によって症状が微妙に違うので全ての人があてはまるかは検証していないのでわかりません。

表現がわかりにくいかもしれませんが、

「何もない空間に音を作り出せるようになると発言しやすくなる」

かなと思います。発表する前に、少し雑談入れたりとかするのも良いと思います。「先生また俺ですか~」、「難しい問題ですね~」など言って自分のリズムに持っていき自分の言いやすいタイミングで発言するといいです。

大学進学の面接について

大学は面接が苦手なのと建築の勉強をしたかったので、難しいところではなく指定校推薦のある私立大学を選びました。正直なところ親のことを思えば経済的に地元の専門学校のほうがよかったのかもしれません。

大学を選んだ理由は、憧れる建築士が講師としていたからです。後は一人暮らしをしてみたかったというのがあります。
面接は指定校推薦でしたので簡単な面接で合格できました。

本来はもっと苦労するところなのでしょうが、避けて通ってしまいました。

大学生活

大学生活はかなり波乱万丈でした。1番濃い時期だと思います。吃音に関しても行動したときです。

初めての一人暮らし

大分から福岡の苅田町(北九州市の南の方)に引越しを行い、一人暮らしをスタートしました。
実家暮らしでしたので、家に帰っても誰もいないというのは寂しいものですが慣れてくると自由に過ごせて満足していました。当時はオンラインゲーム三昧でしたけども(;^_^A
何かあっても相談する相手もいないため、ストレスをこれまでと違い感じてイライラしていました。

建築学科での半年間はストレス

知らない土地からスタートした学生生活ですが、見知らぬ土地というのと育った環境の違いからか同級生となかなか親しくなれませんでした。福岡出身の人が多いんですが他の九州や四国の出身の方も3割くらいいたかと思います。

地域がらなのか、高校時代に授業をボイコットしたとかテストの時はカンニングなど地元では全くありえない環境で同級生と話しが合わなかったりで苦労しました。

最初の三カ月くらいはなんとか合わせてきたけども、ストレスが溜まり疲れてしまいまして不登校になってしまいました。この時は、正直吃音もありましたが育った環境の違いに付いていくのと合わせることができなかったです。大学って最初に自然とグループができてしまい、そのグループがとても良くなかったかなとも思います。

不登校っていうのは親にも連絡入り、担当とも相談し食事会など開いてくれましたが最終的には休学になりました。

休学して吃音に関して行動

休学の間は実家に戻り、親が自営業でしたので昼間は一緒に手伝いをしながら生活していました。この期間は自分の吃音について悩んでまして、親も悩んでいたみたいで吃音の先生がいるという情報がありまして会いにいくことになりました。ここからが大きな前進でしたね。

吃音の先生に会い話しをしましたが、吃音改善の治療はあるものの確実に治るものではないというのと長期間に渡って取り組む必要性があるということを知りました。先生は余り、治療は進めておらず吃音のメリットもあることを教えてくださいました。先生も当時は70歳くらいの高齢の方で吃音を持っており、たくさんの苦労をしてきたようです。

いくつか、覚えているワードを明記します。

「世の中には、ゆっくり喋りたくても早口の人がいる中で吃音の人はゆっくり喋るのが得意である」
「早口で聞き取りにくいのと、ゆっくりで聞き取りやすいのならどちらがいいか」
「吃音という症状はマイナスに受け取りやすいが、メリットもあることを知りなさい」
「吃音は個性でもある」
「吃音で苦労した分は後から必ずや良いことがあるはずだ」

他にも、いろんな話しをしたはずですが頭の片隅で覚えているのはこのくらいです。
話しを聞いて私自身は、直さなくてもいいんだなという認識になりましたが一緒にいった母親は必死に先生に質問したりしていました。

この両親の子供として生まれて良かったと思ったひと時でしたね。

先生が吃音の方の集まりがあることを教えてくださり、市内で行われた交流会に参加しました。
そこに集まった方は、普通の方たちでした。学生は私しかおらず、社会人の方ばかりでしたが仕事のプレゼンが今度あって不安だぁ~とか吃音の相談というかは同じ悩みをもつ人達と日常の話しをして共感してもらえるという場ですね。吃音でない人に話しをしても理解されないことも同じ吃音の人なら共感できますもんね。

この時のことは、あんまり記憶に残ってはいないのですが、未来が見えたのと身近なところに同じ悩みを持っている方がいたんだなぁと思いましたね。

転科して新しい大学生活のスタート

半年間の休学は自分を見直す良い時間になりました。
一度大学生活を体験したということで、二回目の大学生活はスムーズにいけました。これは休学中に吃音に対する考え方が変わったことが大きいでしょうね。

吃音に関しても、それからの4年間は悩むことは少なかったです。悩まなかったからか、酷いどもりはでませんでした。アルバイトも夏休みの短い時期だけですが経験もしましたし、当時はmixiというSNSが流行っており自ら投稿してオフ会に参加したりと前向きに過ごせたかと思いますね。mixiでいまの嫁とも出会いましたし。

就職活動について

大学時代の1番吃音で悩まされたのはやはり就職活動です。
いくら吃音に対して前向きな考えとはいえども、これから下手したら定年まで勤めることになる可能性があるのでいろんなことを考えました。

  • 営業は無理だから接客業以外で考えIT業界への就職にした
  • 会社はホームページを見る前に会社名を意識した
    ※会社名が言いにくいのは避けてました。電話対応は苦手だからです
  • 一人暮らしにも慣れていたので、福岡で就職先を検討

前向きでいたつもりではありましたが、就職に関しては不安いっぱいで弱気でした。こんな自分を採用してくれる企業があるのだろうかと。本当にメンタルが強い人は営業の道を選ぶ人もいますし、会社名なんて気にせずチャレンジをすることでしょう。

 

いまは1つの会社に定年まで勤めるという考えは古く、転職を数回されている方も多くいますので社会人1年生はまずは社会がどんなものか仕事とは何かを知るためにスタートするべきです。

それから数年後に自分が他にしたいことが見つかれば転職したらいいのかと思います。吃音だから就職しないというのは避けてくれたらと思います。私もIT会社に入ったものの、ちょうどリーマンショックで世界経済の悪化でボーナスもなくIT以外の新規事業を始めたり上司と合わないというのもあり介護業界に転職しました。

介護は接客業ではありますが、社会人を3年経験し吃音あるけど人の役に立ちたいということと将来的にも必要になる人材ということで選びましたが、今では管理者まで上がることができました。

まとめ

始めて同じテーマを3回連続で書きましたが、これは書いていて自己満足に近い内容になってしまったかと思います。読みにきてくださった方には不快に感じる内容でもあったかと思います。嫌なことは避けてきた学生時代だからです。

吃音というテーマで書きましたが、私自身の自己紹介になってしまいましたね。
人間は1人では決して強くなく、みんなに頼らなくてはできなことが大半です。嫌なことも避けれるなら避けたいしリスクは取りたくないもの。

ただ、若い内は失敗を恐れずにどんどんチャレンジが大切だと思います。
大学時代の自分にアドバイスをするとしたら、会社名なんて気にせず企業理念に共感したところを受けたらいいと伝えたいですね。
自分が1番入りたいと思った会社にアタックしてみろと。

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